10月のFOOD:栗

実りの秋。食欲の秋。

食べ物が美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまいがちの季節がやってきましたね。

 

今月は、その中でも秋の味覚の代表格である「栗」についてご紹介します。

縄文時代の遺跡からも出土した栗。

約九千年も前から、貴重な栄養補給源として愛されてきました。

 

中国では古来より生薬のひとつとしても用いられてきました。

 

1500年ほど前に著された医学書「名医別録」で、

栗は「主に気を益し、胃腸を厚くし、腎気(精気)を補い、飢えに耐える体力をつける」とあります。

 

薬膳食材としては「性味は甘、温。効用は胃や脾の機能を高め、精気を補い、筋力を強める」とされ、様々な病気の治療や健康増進に用いられてきました。

普段私たちが食べている部分は、栄養分を多く含む種子の胚部分にあたり、約半分をデンプンが占めています。これが甘みの原因です。

疲労回復の効果があるともいわれ、生き物には欠かせないエネルギー源となります。

 

 

でも、ただ甘いだけではありません。

 

1日に6~7個食べることで、成人の一日一人当たりのビタミン類の所要量を満たせますし、食物繊維が豊富なことから便秘の解消にもなります。

 

 

脂質が少ないことに特徴があり、脂肪の取りすぎを気にすることなくビタミンを補給することができます。

ただし、大きめの茹で栗を5個食べると、ご飯一杯分と同じくらいのカロリーになります。

 

 

また、カリウムを多く含むので、体内の過剰なナトリウムを排泄し、血圧を下げる効果があります。

 

その他にも、微量金属として亜鉛が含まれています。

 

亜鉛は不足すると、味覚障害などを引き起こすとも言われており、必要な成分です。

 

例えば、白米など亜鉛の含まれていない食品と組み合わせて、「栗ご飯」として食べると栄養のバランスが良くなります。

ということで、今日は簡単栗ご飯の作り方をご紹介しますね!

 

【材料】

栗 お好きなだけ

お米 2合

お酒 大2

みりん 大2

塩 少々

だし昆布 10cmくらい (出汁粉末 小1でもOKです)

 

[1] 炊飯釜にお米を2合分入れる

[2] 調味料を入れる

[3] 2合の目盛りまで水を入れて、全体を軽く混ぜる

[4]  栗と出汁昆布を入れ、普通モードで炊く

 

 

栗は食べるだけに留まらず、栗の木も神聖な道具や建物の建築のために利用されてきました。

 

イガも生薬となるほど、古来より様々な形で、栗は私たちを助けてきてくれました。

この秋はぜひ、古来からの歴史とロマンの詰まった栗を取り入れてみてくださいね!

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