4月のハーブ・スパイス:サフラン
新年度が始まりました。
三寒四温の春の気候に加え、身の回りの環境変化も多く、自律神経が乱れやすいこの時期。
さらには、コロナウイルスの蔓延で先の見えない不安もあり、気持ちが不安定になりますよね。
そこで今回ご紹介するのは、
スペインのパエリヤやフランスのブイヤベースでおなじみのスパイス「サフラン」
独特の上品な香りと若干の苦味を持っています。

サフランは地面に近い場所で、薄紫色が美しいお花を咲かせます。
1つの花にある3本の雌しべを、開花期間の 15~20日間に一つ一つ手摘みで収穫するため、非常に手間がかかります。
また、1本の花から採れる量が非常に少なく、1kgのサフランを収穫するには約16万本もの花が必要になるため、最も高価なスパイスとして知られ、バニラの10倍、カルダモンの50倍もの値がつきます。
現在サフランの90%を生産しているのはイランで、中でもホラサン地方のものが最高級品とされます。
古代ギリシアでは染料として重宝され、その鮮やかな黄色は王族だけが使うことを許される「ロイヤルカラー」でした。
紀元前1700年にクレタ島のクノックス宮殿に残された壁画には、サフランを摘み取る人の絵が残されています。
中世においても高価なスパイスで、ヨーロッパでは偽物品や混ぜ物の入った品が出回り、それを売ったものは死刑や火あぶりの刑に処せらるほどでした。
近代に入り合成染料が開発されると、染料としての価値はなくなったが、料理の香り付けや色付けとして重宝されています。
日本には江戸時代に漢方薬として伝わり、明治20年頃に栽培を開始。
明治30年には商品化され、輸出できるまでに市場は大きくなっていた。
サフランは、生理痛や冷え性、ヒステリーなどに用いられます。
サフランの黄色い成分であるクロシンは、中枢神経の活性化や記憶力増進に効果的。
古くから婦人病に効き目があるとされ、冷え性や月経痛などの予防・改善に使われてきました。
【手軽にサフランを楽しむサフランティー】
使い方のハードルが高いイメージのサフランを簡単に取り入れらる「サフランティー」の作り方をご紹介します。
サフラン5~10本に、熱湯200mlを注ぎ、5~10分蒸らすのみです!
サフランティーはトルコを始め、世界各国で飲まれていて、
体内の毒素を排出するデトックス作用があるとされていますよ!